谷口吉郎氏が設計の茶室で、柿傳さんの料理がいただけるのは、しかもそれが常に公開されてゐるのは、これまで望んでも得られないことでした。茶は茶を飲むにとどまらないで、懐石料理を加へないと、茶のおもむきは味はへません。また茶の料理は、茶を知らなくても、日本の料理のほんたうに触れさせます。柿傳の茶席は東京に一つの名物となるでせう。川端康成

谷口吉郎氏が設計の茶室で、柿傳さんの料理がいただけるのは、しかもそれが常に公開されてゐるのは、これまで望んでも得られないことでした。茶は茶を飲むにとどまらないで、懐石料理を加へないと、茶のおもむきは味はへません。また茶の料理は、茶を知らなくても、日本の料理のほんたうに触れさせます。柿傳の茶席は東京に一つの名物となるでせう。川端康成

「新宿に大人の道草の場所を」
ノーベル賞作家 川端康成氏のお言葉が開業のきっかけ
本物の茶懐石を優雅な店内で

日本文化の良さを伝える新宿の柿傳
茶の湯文化と共に、本格的な茶懐石の味をお伝えしようと、東京・新宿に柿傳が誕生して四十年余になります。
店名の“柿傳”の文字は、ノーベル文学賞受賞作家・川端康成氏の直筆です。
店内は、東宮御所・迎賓館日本間・帝国劇場などを手掛けられた、谷口吉郎博士の設計によるものです。日本の茶室建築の良さを、ご満喫いただきながらの茶懐石は、十二分にご満足していただけることと存じます。

本格的なお茶事の懐石教室としてスタート

江戸時代の元禄・享保年間…。町人文化が栄え、茶室が隆盛をきわめました。沢山の茶会が開催され、亭主たちは懐石料理を自ら用意するのが困難となってきたほどです。こうして茶事の専門職“柿傳”が誕生しました。以来二百九十年にわたって、柿傳は伝統の味を少しもくずさずに育んできました。
表千家家元のご指導を得て、茶事における懐石料理の純粋性をまもりつづけてきたのです。